ロシアに行くときに役立つアプリ(短中期滞在者向け実用ガイド)
みなさんこんにちは、logminamiです
ロシアへの短〜中期滞在で「実際に使える」アプリを、2025年時点の状況を踏まえてまとめてみました。
なお、アプリや支払い状況は変化が早い。特に予約・決済系は事前に公式発表を確認してくださいね。
基本、私はコロナ前にロシアに短中期滞在したのが最後の体験ですので、一部調査などで保管している部分があります。あくまで進めているものではなく、こういったものもあるんだなという感じで読んでください。
それでは、どうぞ。
目次
はじめに:2025年の現地デジタル事情を「ざっくり把握」
ロシア国内では、地図・配車・Eコマースなどはローカルプレイヤーが非常に強い。「Yandex」「2GIS」「OZON」「Wildberries」などだ。公共交通のリアルタイム情報はYandex Mapsでの提供が進んでおり、首都圏ではバス等の運行表示が見やすい。海外でおなじみの一部サービスは制限・停止されている場合があるため、代替アプリの準備が旅の成否を左右するYandex。
地図・交通:まずは「迷わない・待たない」を確保
YANDEX MAPS(地図+公共交通リアルタイム)
徒歩・車・公共交通の複合ルート検索に強い。モスクワ等ではバスやトラムの位置がリアルタイム表示され、地下鉄の乗り換えも分かりやすい。日本の都市部でCitymapperを使う感覚に近いが、ロシアではYandexの網羅性が一枚上手だと感じる。ロングステイほど重宝する!?Yandex。
「外でスマホを長時間凝視しない」ことも安全面では有効。オフライン地図の地番・入口情報の精度はエリアにより差があるため、次のアプリも併用したい。
2GIS(詳細&オフライン地図)


2GISは建物のテナント情報・入口位置など「現地暮らしのディテール」に強い。オフラインに地図パックを落としておけば、通信不安定でも安定運用できる。初めての街での役所・銀行・携帯ショップ探しや、集合住宅の入口( подъезд )の位置把握に向く。「移動の無駄打ちを減らせる」のは、実は環境にも優しい小技だ(遠回り=余計な移動エネルギーだから)Google Play。
YANDEX GO(配車・フード・カーシェア)

配車はYandex Goが主流。各クラスの車をアプリから呼べ、空港・駅からの初動で安心感がある。都市によってはカーシェアやフード(Yandex Eatsと連携)まで一本化できる。海外でおなじみのUberはロシア事業が統合され、実態としてYandex側の利用が一般的になっているGoogle Play。
配車は「最短距離で効率よく」動ける一方、渋滞時のCO₂排出は増えがち。地下鉄+徒歩で代替できる区間は公共交通に寄せる、同乗人数を増やす(相乗り)といった選択は、滞在コストも環境負荷も下げやすい。
宿泊・長期滞在の段取り:国際サービスの制限とローカル代替
いまのAIRBNBの扱い
Airbnbは2022年からロシア/ベラルーシでの運営を停止。現地滞在の新規予約ができないだけでなく、両国から世界各地への新規予約にも制限が掛かっている。海外プラットフォームに頼る場合、VPN等でUIにアクセスできても、予約・決済まで進めないことがあるので注意が必要だAirbnb。
ローカル予約サイトの活用(例:Ostrovok など)
ホテル予約はローカル系の方が在庫・料金・支払い手段の面で扱いやすい。チェーン系ホテルやサービスアパートは各社公式サイト直での予約も現実的。長期なら「短期→仮住まい→現地内見→中期契約」というステップで、Cian.ru(賃貸)、Avito(クラシファイド)等のアプリもチェック対象になる。現地で実際に内見してから契約できると、鍵の引渡しや光熱の切替がスムーズだ(内見時はパスポートの提示を求められることが多い)。
通信・セキュリティ:メッセージ、VPN、そしてSIM
TELEGRAM(連絡・コミュニティ)
Telegramはロシアでも広く使われるメッセージアプリ。過去に遮断が試みられたが、2020年に規制当局が制限撤回を発表している。現地ニュースや英語コミュニティの情報収集にも便利だ。チャンネル購読は情報の真偽に留意しつつ活用してほしい(公共交通、文化イベント、防災系は実用度が高い)The Moscow Times。
VPNアプリの一般的な注意
VPNは各国で法令やブロッキングポリシーが異なる。ロシアでは認可されていないVPNのサイトが遮断対象になるケースも報じられている。利用自体の可否・範囲、アクセス先の適法性は自己責任で要確認。公共Wi-FiではVPNでトンネルを張ると個人情報保護の観点では有利だが、職場・大学ネットワーク等の規約には必ず従うこと。
「必要なページは滞在前に保存/ブックマーク」「主要アプリは日本出発前にインストール/ログイン」など、オフライン耐性を高める準備はセキュアで省エネな行動でもある。電池節約=外出中の充電回数削減にもつながる。
現地SIM・通信事業者アプリ
大手としてMTS、Beeline、MegaFonなどが挙げられる。eSIMの入手性や外国人向けプランは変動があるため、公式ショップでの購入が確実。各社アプリで残量確認や追加パック購入ができる。パスポートの提示が必要なことが多いので携行を。
買い物・デリバリー:Eコマースとフードの使い分け
OZON/WILDBERRIES(EC)
国内ECはOZONとWildberriesが二強。日用品から家電、衣類、書籍まで幅広い。受け取り方法はロッカー/ピックアップポイントが便利で、滞在先の近くにロッカーがあると外出ついでに無駄なく受け取れる。2025年も強い成長が報じられており、在庫の回転・プライスのダイナミズムは体感的にも大きいXtransfer。
「まとめ買い」は配送回数(つまり車両の走行回数)を減らせるため、少しだけ環境にやさしい。現地では可燃・不燃の分別ルールが都市で違うこともあるので、梱包材のリユースやまとめ出しを心がけたい。
YANDEX EATS/DELIVERY CLUB(フード)
主要都市ではフードデリバリーが一般的。塩梅としては「自炊:デリバリー=7:3」くらいにして、スーパーの宅配(EC)で重いものをまとめ買い、自炊で野菜と穀物を増やす設計にすると、健康にもサステナブルにも寄りやすい。徒歩10〜15分圏の店をGoogle/Yandexでお気に入り登録し、散歩と買い物をセットにするのもおすすめだ。
語学・翻訳:オフラインを武器にする
YANDEX TRANSLATE+例文アプリ
ロシア語の読み書きに不安がある場合、Yandex TranslateはUIが軽く、画像翻訳や音声の使い勝手が良い。DeepLは高品質だが、アクセス状況に左右される場面もある。いずれにしても「オフラインで引ける簡易フレーズブック」を手元に置くと最強。飲食・交通・役所・医療で使う定型句だけでも暗記しておくと、相手の表情が一段やわらぐ感触がある。
ライフライン・日常アプリ:これで暮らしが回る
- 「Cian.ru」:中期滞在の部屋探しに。英語UIは限定的だが、地図と写真で候補を絞りやすい。
- 「Avito」:家具・家電の中古はAvitoが強い。引越し前提の短期滞在では「買って・使って・売る」で資源循環の意識も自然に芽生える。
- 「Afisha」:映画館・劇場・展覧会の検索。アプリでのチケット購入はキャッシュレスの動線上に置ける。
- 「MIR Pay」:前述の通り、国内の非接触決済に。
- 交通系:都市によってはレンタル自転車・キックボードのアプリも揃う。徒歩+公共交通+短距離マイクロモビリティで、CO₂と交通費の同時最適をめざしたい。
安全面・法令面の基本
- 公共空間や政府関連施設での撮影・配信は控えめに。アプリの位置情報共有は必要最小限に。
- メッセンジャーやSNSの利用は各プラットフォームの規約・現地法に従うこと。
- VPNや越境サービスの利用可否は変動するため、公式情報で適宜確認する。
- デモ・集会情報のチャンネルはフォローしても参加判断は慎重に。
- パスポート・滞在許可等の書類スキャンは端末暗号化+クラウドの二重バックアップで。「オフラインで見られるPDF」を用意しておくと、通信不良時にも提示できる。
ほんの少しのサステナブル:旅の「設計」で環境負荷を下げる
「徒歩15分で完結する生活圏」をアプリで先に組む。住まい(短期ならホテル・中期なら賃貸)を中心に、スーパー、薬局、カフェ、郵便/宅配ロッカー、地下鉄入口、公園を地図アプリの「お気に入り」に登録。これだけで移動距離が短くなり、時間・体力・交通費・CO₂のすべてが下がる。
飲み水はマイボトル+粉末のスポーツドリンクを携帯すれば、ペットボトル購入の頻度を抑えられる。レストランのデリバリーは「まったく頼まない」より「まとめて頼む」「徒歩でテイクアウトへ取りに行く」の方が現実的で継続しやすい。
アプリは便利だが、通知の山に飲まれないよう「サイレント時間」を設定しよう。睡眠が整えば、無駄な移動や衝動買いも減り、結果として環境にも優しい。これは大上段の構えではなく、日々の生活設計の副産物だ。
カテゴリ別おすすめアプリ一括リスト(滞在前にインストール推奨)
- 地図・交通:「Yandex Maps」「2GIS」「Yandex Go」Google Play
- 宿泊・住まい:「(海外)Airbnb:運営停止に留意」「(国内)Ostrovok」「Cian.ru」「Avito」Airbnb
- 通信:「Telegram」(現地でも一般的)The Moscow Times
- フード:「Yandex Eats(Yandex Go内)」「Delivery Club」Google Play
よくある質問?
「配車アプリはどれを入れる?」
→ Yandex Goが基本。空港到着直後に使えるよう、事前にアカウント作成とSMS受信設定(日本の番号にコードが届くか)を確認しておくGoogle Play。
「地図はGoogleで十分?」
→ 地域差はあるが、公共交通のリアルタイム性や入口情報はYandex/2GISが強い印象。2つ併用で穴を埋めるのが定石Yandex。メトロを乗るなら絶対入れておいた方がいいレベルです。
「Airbnbは?」
→ 2022年以降の運営停止が続いている。ローカル予約サイトや公式直予約を検討Airbnb。
「メッセンジャーは何が一般的?」
→ Telegramは広く使われる(2020年に規制当局が制限解除を発表)。WhatsAppも相手次第で使われるが、ビジネス・コミュニティ情報はTelegramが便利The Moscow Times。
まとめ:アプリ選びは「移動・決済・連絡」の3点セットから
最初に入れるのは「Yandex Maps/2GIS」「Yandex Go」「Telegram」。次に「MIR/銀行アプリ(口座がある場合)」「OZON/Wildberries」を加えれば、生活の骨格は回る。あとは自分の生活圏をアプリで「半径15分」に設計し、移動距離・支出・環境負荷の三つ巴を賢く下げていく。
滞在の最後には、要らなくなった家具・家電をAvitoで次の人へ手渡すのもおすすめといえるかもしれません。旅の記憶が、次の暮らしへと受け継がれていくのは、なんだか嬉しいですよね。
参考資料(APAスタイル・オープン/一次情報優先)
- Airbnb. (2022). Suspension of Airbnb operations in Russia and Belarus. https://www.airbnb.com/help/article/3211
- Bank of Russia. (2025). National Payment System: Statistics (Q2 2025 cashless share). https://www.cbr.ru/eng/psystem/
- Saint Petersburg State University. (n.d.). Online payment processing restrictions (Visa/Mastercard suspension notice). https://pay.spbu.ru/en/payvisamc
- The Moscow Times. (2020, June 18). Russia ‘unblocks’ Telegram messenger in surprise reversal. https://www.themoscowtimes.com/2020/06/18/russia-unblocks-telegram-messenger-in-surprise-reversal-a70620
- Wikipedia contributors. (2025). Mir (payment system). Wikipedia. https://en.wikipedia.org/wiki/Mir_(payment_system) (統計・沿革の概要参照) ウィキペディア
- Yandex. (2025). Moscow public transport on Yandex Maps. https://yandex.com/maps/213/moscow/transport/
- Yandex. (2025). Yandex Maps. https://yandex.com/maps/
- Google Play. (2025). 2GIS: Offline map & navigation. https://play.google.com/store/apps/details?id=ru.dublgis.dgismobile
- Google Play. (2025). Yandex Go: Taxi, Food, Delivery. https://play.google.com/store/apps/details?id=ru.yandex.taxi
- XTransfer Wiki. (2025, September 10). Wildberries growth: Redefining online shopping in 2025. https://www.xtransfer.com/wiki/e-commerce/wildberries-growth-redefining-online-shopping-in-2025/ (ロシアECの概況)
- Russia’s Pivot to Asia. (2025, October 22). Russia & Central Asia’s E-Commerce Market: A Deep Dive. https://russiaspivottoasia.com/russia-central-asias-e-commerce-market-a-deep-dive-introduction/ (中アジア含む地域ECの近況)
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