
本場のリズムを体で感じる!年に一度のラテン音楽の祭典、ラテンアメリカンドとは?

――国ごとの“音”と“踊り”で巡るラテン旅・実体験レポ――
みなさんこんにちは、logminamiです。
ラテンアメリカ音楽というと、何を思い浮かべますか。サンバ?それとも最近はやりのdespacito(デスパシート)?
ラテンアメリカの音楽はジャンルも多く、そして時代とともにおおきく流行りなどが変わってきました。
私は第一回の「ラテンアメリカンド(以下、ラテアメ)」に参加してきました。当日どんな演目が見られたかを中心に、臨場感たっぷりにまとめます。ラテン音楽に詳しくない方でも分かるように、各国の“聴きどころ/見どころ/ノリ方”も添えました。冬の東京で、南米・中米・カリブの熱気に包まれる体験――あの空気をなるべくそのままお届けします。
それでは、どうぞ。
目次
ラテンアメリカンドってどんなイベント?
- 場所:東京都内(屋内ホール+屋外フードエリア構成)
- 時期:冬(12〜2月の週末開催が目安)開催した日は
- 内容:各国アーティストの生演奏・ダンスショー・ワークショップ・物販・フードブースなど。
会場は「音を浴びる」ことに最適化され、転換のたびにジャンルが一気に切り替わるのが魅力。コップを頭に乗せて踊るアクロバティックなダンスの演出もあり、会場全体がどよめいた瞬間も。ブースでラテン料理のレシピ冊子を配布していて、音だけでなく“お腹”でも旅できるのが楽しかったです。
まずは超入門:ラテン音楽は“国と街”でキャラが違う
ラテン音楽は国ごと、さらに同じ国でも地域や街で雰囲気がガラッと変わります。大まかな地図感覚を持っておくと、当日の演目がグッと立体的に楽しめるはず。
- カリブ海圏(キューバ/プエルトリコ/ドミニカ共和国 ほか):ブラスやパーカッションが前面に出る“踊らせ系”が多い。サルサ、メレンゲ、バチャータ、レゲトンなど。
- アンデス~北西南米(コロンビア/ベネズエラ/ペルー/ボリビア):笛や弦が活躍、民族色も豊か。クンビア、ホローポ、マリネーラ、カポラレスなど。
- 南南米(アルゼンチン/ウルグアイ/チリ):バンドネオンが鳴くタンゴの本場。ほかにクエカ、チャカレーラなどフォルクローレが深い。
- ブラジル:サンバ、ボサノバ、ショーロ、フォホー…ジャンルの宝庫。打楽器隊が入ると空気が一瞬で“カーニバル化”。
国別ガイド:音と踊りの“性格”をつかむ早見表
キューバ(Cuba)
- 音楽:ソン/サルサ/ルンバ
- 楽器:コンガ、ボンゴ、ティンバレス、トレス(複弦ギター)
- ダンスの特徴:**サルサ(カシーノ)は回転(ターン)**が多く、ペアの呼吸が命。ソンは渋くて粋。
- 私の見どころ:ホーンが入ると一気に都会的な抑揚。「手拍子→クラーベ」(タッ・タタッ・タタッ)を体で感じると乗りやすい。
プエルトリコ(Puerto Rico)
- 音楽:サルサ、レゲトン
- ダンス:クラブ系のノリも多く、腰と膝のリズムが気持ちいい。
- 聴きどころ:パーカッションの細かいキメとラップ/コール&レスポンス。掛け声を遠慮せず返すのが正解。
ドミニカ共和国(Dominican Republic)
- 音楽:メレンゲ/バチャータ
- ダンス:メレンゲは左右ステップの軽快さ、バチャータは体重移動と腰のスウィングがポイント。
- 見どころ:**バチャータのリフト(持ち上げ)**やディップが入ると歓声が上がる。曲によってはロマンチックな世界に。
メキシコ(México)
- 音楽:マリアッチ、ノルテーニョ、バンダ
- 楽器:ギタロン、ヴィウエラ、ヴァイオリン、トランペット
- ダンス:ハンカチや帽子を使った舞い、男女のやり取りが微笑ましい。
- 見どころ:合唱パートで客席が一体に。会場に響くトランペットの金色の音は格別。
コロンビア(Colombia)
- 音楽:クンビア、バジェナート、チャンペータ
- 楽器:ガイタ(縦笛)、アレグレ(太鼓)、アコーディオン
- ダンス:円になって踊るフォーメーションが楽しい。腰から下のリズムを刻む感じ。
- 当日の印象:素朴な太鼓と笛の掛け合いが心地よく、思わず体が揺れる系。観客が自然に輪になるのが良い。
ベネズエラ(Venezuela)
- 音楽:ホローポ
- 楽器:アルパ(ハープ)、クアトロ(小型ギター)、マラカス
- ダンス:足さばきが細かく速い。弦楽器の駆け抜けるような伴奏が爽快。
- 聴きどころ:ハープの流れる分散和音とマラカスの精密な刻み。
ペルー(Perú)
- 音楽/舞踊:マリネーラ、ワイノ、フェステホ
- ダンス:ハンカチを掲げた求愛の所作、上半身の姿勢が美しい。
- 見どころ:衣装の裾さばきと、目線の駆け引き。舞台の端から端まで“物語”がある。
ボリビア(Bolivia)
- 音楽/舞踊:カポラレス、ティンク
- ダンス:装飾の多い衣装と躍動的なステップ。ブーツの金具がシャラシャラ鳴る音までが演出。
- 見どころ:一糸乱れぬ列移動と掛け声。フォーメーションがきれいに決まると鳥肌。
チリ(Chile)
- 音楽/舞踊:クエカ
- ダンス:ハンカチを振りながら男女が円を描く。足踏み(サパテオ)のリズム感が小気味よい。
- 聴きどころ:ギターと歌のコール&レスポンス。観るほどに“粋”がわかるジャンル。
アルゼンチン/ウルグアイ(Argentina / Uruguay)
- 音楽:タンゴ/ウルグアイはカンドンベも有名
- ダンス:タンゴはフレーム(抱擁)と即興の間が肝。一歩の重みを楽しむ。
- 見どころ:バンドネオンの切ない旋律が入ると会場の空気が一段沈み、そこから爆発。デモンストレーションは毎回ため息もの。
ブラジル(Brasil)
- 音楽:サンバ/ボサノバ/フォホー
- 楽器:スルド、タンタン、パンデイロ、カバキーニョ
- ダンス:サンバは上体はふわっと、下半身は細かく早く。フォホーはぴったり寄り添うペアダンス。
- 当日の印象:打楽器隊が入ると空気が一変。パシスタの入場で前方の視線が一斉に集まる“スター感”。
ラテアメ当日レポ:この順番で沸いた!私のハイライト

※内容は私が実際に見て印象に残ったものを中心に、記憶の順番に近い形でメモしています。だいぶ時間がたっているので間違えていたらこっそりメッセージよりお知らせください。
- オープニングのブラス×パーカッション(カリブ系)
立ち上がりから低音のうねり+ホーンの抜け。最初のターンで拍手が起き、客席の肩がいっせいに揺れました。 - クンビアの輪
前列だけでなく中段・後方も自然に円が生まれ、見知らぬ人同士で笑顔のハイタッチ。足元は小さく、上体はリラックスがコツ。 - タンゴ・デュオのショーケース
照明が落ち、バンドネオンの一音で会場が静まる。**間(ま)**の取り方、足のスライドの長さに震えました。 - サンバの打楽器セクション+パシスタ
スルドがドン、ドンと打つたび胸が鳴る。手拍子は表拍でなく裏を感じると気持ちよく乗れます。 - “コップを頭に乗せる”アクロバティック・ダンス
緊張の一瞬、回転してもコップが落ちない。技の成功に客席からどよめきと歓声。
※国・流派はさまざまですが、バランス系の演目はラテンの祭でときどき見られます。 - マリアッチの合唱パート
トランペットが高く伸びる音を出した瞬間、客席から自然発生の大合唱。ラテンは**“歌ってOK”の文化**だと再確認。
初めてでも楽しめる「見方・乗り方」ガイド
- サルサ/メレンゲ:歩く延長でOK。膝をゆるめ、足を置く場所だけ変えるイメージ。
- バチャータ:4歩目に軽くコツン(ヒップを小さく)。大きく振らないのが上品。
- クンビア:左右の重心移動を小さく連続。腕は肩より下でリズムを刻むと自然。
- サンバ:上体はふわっと、足は高速の小刻み。最初は手拍子に徹しても十分楽しい。
- タンゴ:観る時は足元の軌跡と止まる勇気に注目。音の隙間をどう扱うかで印象が激変します。
もっと深掘り!「同じ国でもココが違う」豆知識
- キューバのサルサはRueda(ルエダ)という輪になってペアを回す形式があり、掛け声で一斉に技を変える一体感が魅力。
- ドミニカのメレンゲはBPM高めで運動量がある一方、ステップはとてもシンプルだから初心者向き。
- アルゼンチンのタンゴはステージ用(ショー)とサロン用(社交)で歩幅・表現が違う。ショーはリフトや大胆なキックも。
- ブラジルのサンバにもエンヘード(物語)があり、隊列や衣装にテーマ性が宿る。知ると“見え方”が深まります。
- メキシコのマリアッチは**セレナータ(歌の贈り物)**の文化があり、観客の合唱が自然に起きるのはここ由来。
「どの演目から観ればいい?」私的おすすめ巡り方
- **序盤:カリブ系(サルサ/メレンゲ)**で身体を“解凍”
- 中盤:クンビアやフォルクローレでルーツ感を味わう
- 後半:タンゴ→サンバで静と動のコントラストを浴びる
- **ラスト:合唱系(マリアッチ等)**で会場と一体に
この順番で回ると、体力の増減と気持ちの波に合いやすく、最後まで集中力が切れない印象でした。
レシピ本ももらえた!

なかなかレアなラテンアメリカのレシピ本ももらえました!!

まとめ:音楽と踊りだけで世界を旅できる
ラテアメは、**国ごとの音の“訛り”と踊りの“所作”**をまとめて体験できる稀有なフェスでした。
- サルサの回転で肩の力が抜け、
- クンビアの輪で見知らぬ人と笑い、
- タンゴの間で息を飲み、
- サンバの鼓動で心拍が上がる。
たった一日でカリブから南米大陸までを縦断したような満腹感。
残念なのは、次回の予定が未定なことです・・・・・・。
次回も、国ごとの新しい出会いを探しに行くつもりです。もしまたこのラテンアメリカンドのイベントが復活し、会場で見かけたら、どうぞ気軽に声をかけてください。¡Hola! と言われたら、¡Hola! と返します。
そのほかの海外旅行・言語学習などに関する情報については、こちらよりご覧ください。
それでは!
参考
- 当日プログラム・パンフレット
- 会場配布「ラテン料理レシピ冊子」
- 各国音楽の入門プレイリスト(公式配信のベスト盤、名門レーベルのコンピレーションなど)
- 一般社団法人 日本·ドミニカ共和国友好親善協会は
※上記は私が参加時に入手・確認したものと、一般的な入門資料のカテゴリです。具体的なURLや固有名詞は、最新の公式案内や配信サービスの検索から探すと確実です。
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