【工場見学ツアー】石坂産業の循環型リサイクル技術がすごい【参加レポート】
みなさんこんにちは、みなみです。
学校で多くの人が習ったであろう資源・ごみの3R,覚えていますか?
リフューズ、リユース、リサイクル。
リサイクルって、今の気候変動が大きな問題としてメディアに取り上げられる前から、なかなか注目を浴びていたと思います。
現代的にはいまや「ゼロウェイスト」など、そもそも消費しないことが重要視されていますが、もちろん有限の地球の資源をリサイクルして循環させることはいまだに大事です。
今回は、そんな日本のリサイクルをけん引している石坂産業のリサイクル工場見学ツアー工場見学ツアーに参加してきました!
それでは、どうぞ。
目次
まず驚いたのは施設の広さ!騒音対策にもばっちりかつ、素敵な空間づくり
まず、この場所に着いて、マップを見てびっくりすると思います。
なんと、このリサイクルをしている企業、敷地は4.5東京ドーム分の大きさがあります!
平方キロメートルにすると、2.5㎢程度でしょうか。とても大きいですね!
施設内には本当に見ることが多く、1日いても時間が潰せてしまいます(ちなみに私は朝10時くらいから5時くらいまでいました!施設は5時で閉館です)
別途、リサイクル工場以外の施設の紹介をした記事をこちらに書いています。
ゼロウェイスト・循環をテーマとした施設
施設自体は「循環」をテーマにしており、それこそリサイクル工場を中心として、敷地内にはその敷地で育てられた野菜を使ったレストランのメニュー展開、リサイクル品として出たチップを動物の飼育場に利用、再エネの利用・・などできる限りのサステナブルな活動がなされています。
また、様々な学校などの教育機関や企業の研修場所として機能もしているようです。
教育にも貢献できる施設、とてもすてきだなぁと思います。
学ぶ機会がなくて無関心なのと、たとえ個人に関心が最初なかったとしてもこういった場所での経験を通して関心を持てるといいですよね!
敷地内はサステナビリティや環境全般を学べる素敵な場所で、だれでも入れる空間になっているのですが、リサイクル工場に入るためにはツアーに登録しなければなりません。
具体的な石坂産業のリサイクル方法
では早速、施設の内部に入っていきましょう!
私が参加したツアーは1時間だったのですが、終日ツアーしてくれるプランもあるみたいです。
仕訳けられているものは建築物の産業廃棄物
リサイクルといっても、ではなんのリサイクルをしているかというと、産業廃棄物のリサイクルです。
産業廃棄物は、一般的に言われる廃棄物の中でも、取り扱うのは世界で90パーセントとされるごみの元です。
産業廃棄物の中でも、家やそのほか建物など、建造物のリサイクルをしているようで、木材からコンクリート、プラスチック、電池、ガラスなど・・・出てくるものは様々。
これらを仕分けするのは、なかなか骨が折れそうですね!
(ちなみに残りの10&は家庭から出たごみ≒廃棄物です)
資源のごみ回収やリサイクル回収は法律で50キロ以内と決まっているとのことで、50㎞県内のものがここ石坂産業に集まってくるそうです。
騒音用壁の活用
リサイクル工場は重機が動くので結構な騒音がするのですが、対策として防壁があります。
その壁では壁面緑化をして、防音以外にも酸素を取り入れたり、里山にもともとある植物を利用することで生態系保全も力を入れているとのこと。
騒音のために広い敷地と公道だけではなく、こういったことにも取り組んで、いかに最善策が何なのかを考えてらっしゃるかがわかりますね。
重機はほぼ全部再エネ電気で動かしている
ここで見られる重機は、ほとんどが石油で動くガソリンではなく
しかもそのエネルギーは再生エネルギー!
さすがに企業ですので、自家発電をいくらしているとはいえ、発電できる量にも限界があるとのこと。
ですので、足りない分は他社から再エネ電気を購入しているようです。
再エネ100%らしいです。なかなかこれは難しいので、すごいですね!
AIを入れて今後の効率化を早期導入
リサイクルの要となる、資源の仕分け作業についてはAIロボットも今年から導入して、より従業員にとって危険な作業を人間にさせず、かつ効率よくできるような仕組みも積極的に導入されているようです。
リサイクル系の工場って、一般的にはあまり新しい考えを持っているような企業が少ないのでは?と思われるかもしれませんが、少なくともこの石坂産業さんのところでは常に最新の潮流などを踏まえて何が最善なのかを考えてらっしゃるのかなぁという印象を受けました。
こういった仕事は下手したら爆発するようなものがあるかもしれませんので、なかなか危険なのです。
まだ木しか仕分けられないAIロボット君らしいです。
ロボットにとっては結構仕分けはハードルが高いみたいですね。
というのも、ゴミというのは、形や色が決まってないから、認識させるために教える定義づけが難しいとのことです。
AIロボットですので、ディープラーニングシステムがあるので今後より良くなるはずということです。すごいですね!今後に期待。(数年後、どうなっているんだろう)
AIロボットがごみの仕分けをしている様子はなんだかほほえましい。笑
未来への設備投資を積極的にしている様子が見られました。
同業他社からも、仕分けきれないレベルの量により頼まれて処理することもあるとのこと!
それほど、ここの施設は業界内外でも一定の評判があるということですね。
その日のうちに持ち込まれたものを処理する
ほかにも結構印象を受けたのは、こちらの工場ではその日に持ち込まれたものはその日のうちに処理しているとのこと。
こですごいんじゃないかなと思いました。どの程度毎日ごみが来ているかはわかりませんが、建物の処理は結構な量になるかと思います。ましてや他社のリサイクルも一部になっているとすると、なかなかの量ではないですかね。
安全対策も万全
危険が伴うリサイクル工場の作業。安全第一で作業されていました。
例えば、重機が救った土砂を一分間かけて処理する箱に入れる(落とす時)のですが、それは火が出るようなものがないか確認するためとのこと。事故になるかもしれないので時間がかかってもこの工程は必要なようです。
また、磁石で吸い上げて人の手を使わず仕分けをして、危険を減らしているようです。
常にいろんなところに安全関連の記載がされていて、入ったばかりの社員さんでも、安全を常に意識して取り組むことができるのではないかなと思いました。
どうでもいいですが、個人的に気になったのはポルトガル語の表記が結構なところでされていたところですね。
群馬県ではよくリトルブラジルのような大泉町なんかが結構日系ブラジル人の方が住んでらっしゃるのが有名なのですが、所沢付近でも日系の方が多いのでしょうか?
ポルトガル語を少しかじっているものとして、日本語ネイティブでない方も働ける環境というのはありがたいなと思いました。
ゴミの出し方を振り返るきっかけになる見学
リサイクル工場を見ていると、産業廃棄物の工場なのであまり親近感がわかないのではないだろうかという心配もありましたが、おうち関連の仕分けなのでいろいろ勉強になりましたね。
例えば、乾電池はしっかり分別お願い!セロハンテープ貼るだけでもいいとのこと!
混ざるとゴミ、分けたら資源になります。
仕訳けられた資源は製品制作会社に渡すか自社でそのままリサイクル品として再利用できる状態にする
仕訳をしたものは、結果的に製品制作会社に渡すか自社でそのままリサイクル品として再利用できる状態にされます。
例えば、石坂産業内で販売・使用できるレベルまでもっていけるものとしては木材をチップ化すること。
一方、エコモアチップというものだったり寝床に使うものはそのまま使ったりする。
チップにすることにより、敷地内に住んでいるヤギや鶏の床材となるようです。(床材というか、地面に敷くもの)
紙や段ボールの原料となるものについては、製紙工場に送ったり、段ボール会社に送ったり、洗浄などはここでやりません。
リサイクルである程度仕訳けたら、そのまま外部の製紙企業などに出し、外部でまた再生された段ボール箱や紙と生まれ変わるそうです!
「ごみ」の状態からリサイクル可能な資源にする難しさ
金属だけでも、仕訳けるのはとても複雑です。
例えばでご紹介いただいた水道の蛇口の部品は、皆さんが通常よく見る蛇口のひねり部分だけで六種類の金属が利用されており、これをすべて分けないとリサイクル品として資源を再利用できないようです。
でもここでは仕分けしているということで、すごいですね!!
(特に金属に関してはもともと資源としてもお金になりやすいということもあり、やる意義も大いにあるとのこと)
社長の熱さ、社員の誇りをもって仕事しているが伝わる
石坂産業はただのリサイクル工場ではなく、本当に地域に根付いて、皆さんのモデルになろうという志を感じられます。
ISOという国際基準を取得するという、社長就任をされるまで企業としてとっていなかったものを
「そんなもの、ただのバッジじゃないか」
といわれ、社長就任する中これまでの従業員がどんどんやめていく・・・といった波乱万丈の中、ここまでこれたストーリーが感動ものです。
(実際、ISOというような国際基準を取得することで、利害関係者の取引の上でもより安心できる判断材料になるという重要性や外部評価基準の一部になっていたりなど、とても大事です!!)
すでに複数書籍を販売されているとのことで、もしご関心があれば読んでみるといいかもしれません。
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また、社員の方も、この土地で仕事をしてらっしゃる皆さんもすごく熱意を持って働いてらっしゃるなぁというのが、伝わりました。
リサイクル工場見学ツアーでも、質疑応答の時間がありましたし、今回の執筆をさせていただく際にも、何か質問や疑問点があればお気軽に連絡ください、と優しい言葉をいただけました。。
そのほか、学んだこと
施設では本当にいろいろな体験ができます。
ツアーに参加すると、上記写真のような施設内の「やまゆり鉄道」というかわいいミニ鉄道の乗車券がもらえたりして、また、ツアーをした方しか入れないような場所にも入れるパスがもらえたりします。
リサイクル工場の見学ツアーをした際には、1時間ではちょっと急ぎ足だったなと感じました。
前半でも記載しましたが、私が参加したツアーは1時間だったのですが、終日ツアーしてくれるプランもあるみたいです。
ツアーはだれでも参加できますので、気になった方はぜひ公式サイトをチェックしてみてください!
施設全体についてご紹介している記事はこちらにありますので、是非合わせてご覧ださい。
アクセス:
- 〒354-0045 埼玉県入間郡三芳町上富1589-2
- 車で所沢ICより車で約20分。駐車・駐輪場完備
- 電車で東武東上線「ふじみ野駅」・西武線「所沢駅」⇔交流プラザ間を無料送迎バス運行中
各駅よりバス乗車で約30分
参考:石坂産業株式会社